シナリオ構造・アニデレの魔法にかけられて

アニデレが嫌いです(直球)

 

そしてこの記事は、アニデレが物語として出来が悪いことをつらつらと書いているだけなので、好きな人は読まん方がいいです。

 

 

【嫌いな理由】

 

理由としてよくあげられているのは、

・NGがウザい
・ポエム
・美城常務がいらない

などですかね。

 

ぼくもそうだなーって漠然と考えていました。

ぼくは、シナリオ構造がよくないんじゃないかという考えに至りました。

 


アイドルマスターシンデレラガールズ1話 放送終了後】

 

「完成度高い」「一生リピってる」とか日記を読むとぼくは言っていたらしいです。

 


【完成度】

 

思い返しても、あの1話は完成度が高かった気がします。

理由は「島村卯月を通して、渋谷凛視聴者に、アイドルの世界を伝えたから」だと思いました。

 


【アニメにとっての1話】

 

アニメの1話 = 物語の扉。そう、ぼくは考えています。


音と映像が無から有になり、世界と物語の方向性を示す瞬間だからです。

 

例えば、リゼロならば死に戻りできる主人公を見せることによって、やり直す物語だと分かりますし。

例えば、ひぐらしならば狂気を見せることによって、学生を主人公にしたサスペンス物だと分かります。

どうでもいい豆知識その1、サスペンスという単語はズボンのサスペンダーが語源という説があります。不安・緊張・狂気をある形で見せて「心を宙づりにする」という意味らしいですよ。

 


【アニメ・シンデレラガールズの1話】

 

アニデレの一話が示したものは何か。

 

それを知るには、

島村卯月にとって、アイドルの世界とは何だったのかを考えるのがよさげです。

 

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アイドルになれてうれしい。
アイドルになるとは、彼女の夢で、キラキラしていて、ようするに当然の結果です。この笑顔が、視聴者に伝えるのです。「島村卯月が望んだアイドルの世界を、これから自分たちが見ていくのだと」

 

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一方で1話の渋谷凛は、アイドルというものに何も抱いていませんでした。

プロデューサー・島村卯月との出会いは彼女を決定的に変え、卯月の夢とは違う、蒼く言えば自分を探し始めるためにアイドルになります。

 

島村卯月渋谷凛の物語がこの1話から開始したのです。島村卯月渋谷凛の物語が開始したのです。

 

少女たちを迎えるアイドルの世界とはどんな場所?

2人はアイドルになったらどんなに素晴らしい物語を重ねていくの?

 

期待に溢れる島村卯月の笑顔は、渋谷凛だけではなく、視聴者にすらこう思わせるほどの力があったように思えます。パワーオブスマイル。

 


【プロデューサーさん! これ、アイドルマスターですよ!アイドルマスター!】

 

1話としては完璧です。

アイドルマスターとしては不完全です。

 

幾人かのアイドルのタマゴがいて、その誰かを選んでプロデュースするのがアイマスです。アニメはこの2人が主役だという方向性を1話で指し示したからです。

 


【他アイドル】

 

他のアイドルも出ることには出ます。
が、1話で2人の主役を示してしまいました。
他のアイドルの話をするのは、物語の主軸からズレることと同義です。く
そうなると、見たいものが見れないモヤモヤを視聴者は感じることでしょう。

 


【3話】

 

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いいね。

直前まで漂っていた緊張感が、映像と音の力で吹き飛ばされ、視聴者にカタルシスを感じさせる。アニマス20話と似たような手法が使われています。

 

加えて、このシーンは、卯月の初めてのアイドルとしての仕事になります。

この3話は、1話で足を踏み入れたアイドルの世界というものは、これほどキラキラしているんだ、ということも示してもいるのではないでしょうか?

 


本田未央】ここから批判です。

 

本田未央はNGのメンバーの1人ではありますが、主役ではありません。理由は、1話で示された2人の物語に、彼女は加わってなかったからです。

 

ということで彼女が主役急に扱われていることも失敗の一因です。


最初から主役にしてもらえれば、6話での事件も「主役がつまづく回」としては問題はなかったのではないでしょうか。

 


【最後まで見て】

 

この物語にとって島村卯月渋谷凛以外はモブであり、それ以外の話は全て脇道に逸れていることとイコールになっています。

全25話中、2人が主役の物語として成立していたのは、1話、3話、21話、22話だけ……ですかね?

 

加えて、他アイドルが悩むシーンは、軸となる物語を描かないだけではなく、アイドル界をドロドロとした物として描くというパワーも持っていました。

 

だいたい1話のせい。

多分高橋龍也さんが考えたやつ。

ムビマスでもやらかしてるし(いつかそれについて書くかも)あの人キャラクター商売だってこと忘れかけてません?

アニメのシリーズ構成になってはいけませんなあの人。

監督のせいもあるよ、マジで意味分からん。

 

本当にキャラもののアニメなのかなあ! これ!

 


【NO MAKE】

 

好き、可愛い。

 


【まとめ】

 

1話が完成度高いゆえに失敗した。
1話がアイドルマスターとしては最悪のスタートダッシュだった。


1話に引きずられた視聴者にとっては、連続する物語としての出来が異常なまでに悪くなった。

 

まあわりと細かい伏線とかあるんですけどね。
物語に深みを持たせてない尻毛程度の伏線ですけど。ここで豆知識2、尻毛は人間で最も必要のない毛らしいですよ。

 

これが一番言いたかったんだよなあ……。
話面白くできないならMVに鼻毛が生えた程度の物語にしとけ☆

 


【まとめ②】

 

ということでアイマスのアニメは1話で全アイドルを主役として出さなければならないと思いました。

そういう意味ではアニマスは人数もよければ見せかたも上手でしたね。ただ身近にあの1話は微妙と感じている人もいました。こう言われてしまうと、アイドルマスターのアニメ化というのは非常に難しいように感じます。

 

 

言い訳ですけど、ぼく自身シンデレラガールズにモブは存在していないと考えています。好きなキャラも多いです。

アニメの物語ではアイドルはモブや舞台装置でしかありませんでしたが、デレステでは皆主役なので皆デレステやろうね。

 

次は今さら4thについて角かも

 

 

 


アニメ・アイドルマスターシリーズに望むこと

 

 先日、アニマス・アニデレを(ドライブ中に)語る機会があったので、アニメシリーズに対して望むことをまとめてみました。

 

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 アニマスは2011年 8月 放送開始

 アニデレは2015年 1月 放送開始

 

 ぼく個人としてはアニマスもアニデレも成功した作品だと思っています。

 窓口を広げたという意味でですが。

 アニメを切っ掛けにしてアイドルマスターの登場人物を知った、という人は多いのではないでしょうか?

 

 

「ならアニメはつくるだけでいいの?」

 

 個人的にはそれだけでもいいのですが、まあファンアイテムとしてなら人におすすめできる内容であってほしいですよね。

 


 アイマスはキャラクター商売ですよ。

 音楽の種類も豊富。

 カバー曲も幅広い。

 歌詞がキャラやシナリオに深みを持たせることもある。

 ファンが増えるのも頷けますね。

 

 持論を二つ述べます。

 

・キャラクター商売というものは、キャラクターの可愛さ・カッコよさを前面に押し出すこと!

アイドルマスターで大切なのは、プロデューサーとアイドルが共に成長すること!

 

 この二つを統合して、

 

「アイドルが可愛かったりカッコよかったりしながら、プロデューサーと共に成長してほしい!」

 

 というのが、アニメ・アイドルマスターシリーズにぼくが(最低限)望んでいることです。 

 その考えを念頭に置いてスタッフには製作にあたってほしいですね。

 

 残すはミリオンライブとSideM、どちらもいいアニメになるといいなあ。

 

 

 

 

 

 終